今回はシャニマスの斑鳩ルカの「WING」ストーリーの感想。
コミュ強、鉄の心を持つプロデューサーの想いが一切伝わらないのがつらかったですね。そして、一人で戦い続けるルカは、ファンでさえ他人として認識していないようで、本当の孤独のようにも見えます。そんな彼女の唯一の心の拠り所の母親の言葉は、同時にとても不安な印象を受けました。
それでは、今回の心への旅に出かけましょう!
目次
- あらすじ
- 鉄の心を持つプロデューサーでさえ通じない想い
- ファンの言葉さえ届かぬ場所にいるルカ
- 唯一の拠り所の母の言葉さえ、とても不安な印象
- 今回の結論
あらすじ
283プロに移籍したルカが、新人アイドルの登竜門「WING」に挑戦する。
彼女は一切のサポートはいらないとプロデューサーを突き放す。プロデューサーはそれでもなんとか彼女の力になりたいと気持ちを伝え続けるが、ルカはそれを拒絶したままWINGの優勝までたどり着く。
「一人でやっていけるんだ」と豪語するルカに対し、「アイドルをやっていて幸せだと感じてもらいたい」とプロデューサーは自身の想いが伝わらないことのもどかしさを抱える……。
鉄の心を持つプロデューサーでさえ通じない想い
とにかく、ルカのWINGはにちかの物語以上にきつい物語でした。
何がきつかったかって、変化がまったくなかったこと。にちかは良くも悪くも苦しい展開ではあったけれど、プロデューサーの中に「幸せにしたい」という明確な目的が見つかったことが進歩として見られました。ただ、このルカの物語においては最初からルカに心の底から楽しんで欲しいと思いつつ、そこに一歩も前進がありませんでした。最初から最後までルカが一人で戦って、一人で勝って、そのままのやり方を続ける意思を変えることがないままに終わってしまいました。むしろある種では後退と言ってもいいかもしれません。
SRカードのストーリーではルカを知ることが大事だと気づいて、少しは彼女の隣で歩いて行こうとする努力は見られる。それが微かな希望ではあるかな、と弱々しく思います。
ファンの言葉さえ届かぬ場所にいるルカ
さて、彼女が一人で戦おうとすることに焦点を当てざるを得ませんね。
まず、彼女が一人で戦い始めたきっかけについて。
それでも強行してやりきったんです。
その自棄っぽい姿にみんな痺れて……。
彼女を知る人の言葉は中々重みがあります。ルカがカルト的な人気を得たきっかけのライブ、ルカとしては自分が望む姿ではなかったかもしれない。でも、周囲がそうと気づかず持ち上げてしまう。
SNSではルカに寄り添うようなコメントがあるけれど、ルカはそれを自分自身の声として解釈しているように見えます。エコーチャンバー効果よりもより酷いかもしれません。他人の声なのに他人として理解していないかのような。
唯一の拠り所の母の言葉さえ、とても不安な印象
では、本当に彼女は一人なのか? 私はそう思わないのですよね。それが彼女の母親の言葉です。
ぎゅ……ってすれば、大丈夫なんだよ……。
この言葉をルカ自身が呟く場面があることから、彼女にとって母親の存在がとても大きいことは間違いないでしょう。彼女が一人で戦っているように見えて、その背後には母親が常にいる。過去のイベントストーリーでわざわざ時間をかけて会いに行っていることからも、それだけ大切な存在なのでしょう。
でも、なんというか、それが唯一の頼りどころのような感じがして、とても危うい。「ぎゅ……」という言葉自体も不安を誘う印象があります。母親が何を考えてこのような言葉を伝えたかは、今の私にはわかりませんが、ルカが一人で戦う理由はここにあるのだと思います。いや、一人ではなく母親と共に戦っているのかもしれません。
今回の結論:一人で戦う物語の転機を祈る
シャニマスの新しいゲームでは、ルカが他のメンバーとユニットを組むことが明示されています。一人で戦うという彼女の物語は少なからず大きな転換を迎えるはず。それが彼女の戦いに良い影響を与えると信じて、次の物語を待つことにいたします。