ゲーム感想

ゲーム感想「ゼルダの伝説 ティアーズ・オブ・ザ・キングダム」〜ゼルダが伝説になるまでの軌跡、奇跡

発売されてから早一年半。他にもやりたいゲームがあるのに、これはいつまでも私をとらえて離してくれませんでしたね。それだけ私がやりたくてしょうがなかったわけですけれど。

そして、いざクライマックスに近づいていくと、本当に興奮しました。試練の祠をほぼすべてクリアしていて、最終決戦は余裕があると思っていましたが、ストーリーの熱量がその余裕を軽く超えてきました。

それでは、今回の心への旅に出かけましょう!

目次

  1. 前作以上の圧倒的なストーリー
  2. 地底の世界
  3. クセつよサブキャラ
  4. ゼルダのオープンワールドの終着点

前作以上の圧倒的なストーリー

とにかく今作はストーリーの出来が本当に良かったです。最初は前作よりも行動に制約がかかっていて、「なんだよ、自由度が下がったなあ」なんて思っていましたが、いやいや、すべてはあのシーンに繋がってくるのですね。鳥肌ぶわぁ、ってなります。

これ。まさか、そんな意味があるなんて!

前作に引き続き、ストーリーの裏側の断片を探るチャレンジがあるのですが、前作と異なるのは、その裏側のストーリーがプレイヤーが遊んでいるメインストーリーと並行することでしょう。冒頭でゼルダとリンクが引き離されてしまいますが、ゼルダはゼルダで相当な冒険をしていることがわかります。裏側で語られるにはあまりに壮大な冒険です。このシリーズはリンクが主人公なのですが、今作は「ゼルダの伝説」の名に恥じぬ活躍をゼルダがしたと思います。

もちろん、リンクが最後にガノンドロフを倒すのですが、なぜリンクが倒すことができたのか。それをゼルダの記憶を辿ることで十分に理解できるようになるし、それゆえにゼルダへの思い入れも段違いなんですよ。

もう発売から一年半近く経っていうのもなんですが、これはプレイしてぜひ自分の目で見届けてほしいです。

地底の世界

そして、今作は最初から空にも舞台が広がることが告知されていて、それだけでもすごくワクワクしていました。しかし、ゲームをプレイして、それ以上に驚いたのが、地底の世界。なんと、地上とまったく同じ広さの世界がそこに広がっているとは!

しかも、地上と違ってとにかく真っ暗。今までは探索することがワクワクして楽しかったのですが、地底はとにかく怖い。

とにかく暗くて陰鬱。

敵の攻撃も、体力のMAX価を削ってくるので、迂闊に戦いにも持ち込みづらい。探索が怖いと思ったのは久しぶりでした。しかし、ある程度リンクを成長させて、この地底の仕組みを理解し始めてからは、また探索の楽しみを取り戻しました。ここら辺の変化の付け方と、経験を積んでからのプレイヤー感覚の変化も面白かったです。

クセつよサブキャラ

そして、今回は地味にサブキャラも個性的でした。特に、カバンダとコログね。これは全プレイヤーの記憶に残ること間違いなしです。まあ、特にコログ。こいつ、図々しくも自分の運搬をこちらに要請してくるんですが、その言い方ね。

こういうこと言っちゃうもんだから、こう、落とされちゃったり、馬で引き回しの刑にしたくなっちゃうわけですよ。しかし、どんな痛い思いをさせたとしても「ウッ」の一言で終わってあとはすごくピンピンしているので……こう、言い方は悪いですが、全然罪悪感ないです。むしろ、色々なものを見せたりすると様々な反応が返ってくるので、もっと色々試してみたくなってしまうところもあります。

そしてカバンダ。こいつもなかなか面白くて、とにかく寒かろうと暑かろうと色々な場所にいるというタフな体もさながら、社長の看板をひたすら作り続けるという奇天烈さもすごい。そして、なんとかそれを固定したいと踏ん張っているのですが、リンクに助けを求めないっていうね。リンクにちょっと支えさせれば、固定工事くらい、すぐに終わらせられるだろ!っていうツッコミを完全無視する盲目さ。

はい、そんな二人のコラボ。

ゼルダシリーズはサブキャラが割とクセ強めなところあるんですが、今回も従来に負けず劣らず、クセ強かったですねえ。前作ではそのレベルで各地に現れる人はいなかったので、特に記憶に残りやすかったです。

ゼルダのオープンワールドの終着点

総じて、今作はブレス・オブ・ザ・ワイルドからより完成度を高めた、ゼルダのオープンワールドの終着点になったと思います。本当にすごかった。普通にメインストーリーだけでもとんでもない充実感があるし、探索の楽しみがさらに広がってしまって、まあこのゲームをやり尽くすなんてとんでもない時間がかかることでしょう。

一万年かかるのかもなあ。(適当)

なんていうか、次作が楽しみでありつつ、でもこの規模感のゼルダは十年くらい出ないんだろうなあ、なんてことも思ってしまいます。なぜならこの作品だけでもありえないほどのボリュームがありますからね! 本当に素晴らしいゲームでございました。